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紫外線の基礎知識

太陽光


太陽は水素の核融合によってガンマ線やX線を発生させ、一部は紫外線、可視光線、赤外線、電波となって放たれます。


 

 

太陽光は電磁波の一種です。地上に到達するのは主に紫外線の一部と可視光線、赤外線および電波です。可視光線の領域だけは目に見えますが、その他の領域は人の目には見えません。マムシやハブは赤外線を感知できるため、暗闇でも獲物を捕捉することができるようです。


 

 

紫外線


紫外線はUV(ultraviolet-light)と表記されることもあり、波長の長い順にUV-A、UV-B、UV-Cに分けられ、波長が短いほど生物に対する害を及ぼす性質がありますが、UV-Cは大気層(成層圏オゾン層)で吸収され地上には到達せず、UV-Bも大部分は吸収されるため、UV-Aと一部のUV-Bが地上に到達します。


 

 

紫外線の肌への影響


太陽から放たれる紫外線の約97%が大気層(成層圏オゾン層)で吸収されるため、地上に到達するのは約3%ですが、わずか3%の紫外線が日焼けを引き起こすと同時に、肌の光老化を促進します。年齢を重ねるほど肌は紫外線の影響を受けやすいので、紫外線のケアが重要です。

UV-A: 315-400nm (しわ、たるみ
日焼けを起こす作用は弱いものの、浴びた直後にメラニンの酸化で起こる即時黒化により一時的に肌が黒く(褐色)なります。地上に降り注ぐ全紫外線の9割を占めており、UV-Bより波長が長く、皮膚の奥まで届くため、コラーゲンやエラスチン(弾性線維)がダメージを蓄積し、光老化を促進する作用が強く、シワやたるみを引き起こし、活性酸素等を発生させDNAに酸化ダメージを与えます。さらにメラニン色素の合成を増やし、既にできたシミを目立ちやすくします。又、大気層(成層圏オゾン層)による減衰が少なく、冬も夏の1/2程度あるうえに、朝夕、曇天を問わず降り注いでいて、ガラスも透過するため室内でも注意が必要です。尚、大量に浴びた場合はメラノサイトが活性化し新たにメラニンが作られ遅延性黒化となり肌が黒くなります。日焼けサロンのUVライトは主にUV-Aが使われているため、太陽光線での日焼けに比べて肌が赤くなりにくく黒くなりますが同時にしわ・たるみが引き起こされます。

 

UV-B: 280-315nm (シミ、そばかす、発がん、白内障
大気層(成層圏オゾン層)によって減衰しやすい特性のため、地上に降り注ぐ全紫外線の1割程度と少なく、冬場は約1/5まで減少しますが、日焼けを起こすエネルギーはUV-Aの600倍以上強いため、夏場は数分で急速に肌を赤くし(サンバーン)、数日後には肌を黒くする(サンタン)作用があります。目にも危険で、白内障や翼状片のリスクが高くなるため、夏場は紫外線カット率の高い保護メガネやサングラスを必ず付けた方が良いでしょう。又、DNAへ直接損傷を与え発がんのリスクが高くなります。唯一の利点は数分の照射で皮膚にビタミンDを生成すること。 

 

UV-C: 200-280nm
大気層(成層圏オゾン層)によって吸収されるため地上には到達しませんが、人工的には殺菌灯に使用されるほど強力な紫外線です。又、溶接作業に用いられるアーク光にもUV-Cが含まれるため、直視すると“目玉焼き”といわれる電気性眼炎になり、角膜の表面が剥離するため非常に危険です。作業中は必ず保護メガネをかけて、決して外さないことが重要です。

 

ブルーライト: 395-495nm
UV-A領域と隣り合う可視光線領域にあり、スマホやパソコン画面からも照射されるため目の老化を急速に早めることが指摘されていましたが、日本眼科医会では否定されています。又、ブルーライトが肌にも悪いという情報も散見されますが、研究が少なく不十分なため今後の研究に注意が必要ですが、日本眼科医会が否定したように肌への影響も否定される可能性もゼロとは言い切れません。ただし、ブルーライトは睡眠ホルモンといわれるメラトニンを抑制する働きがあるため、就寝前2時間以降は寝つきが悪くなる等の睡眠障害になりやすいため注意が必要です。
 

 

季節による紫外線の変化


日本では四季があり、紫外線は夏に強くなり、冬に弱くなります。これは地球が公転軸に対して23.4度傾いて自転しながら太陽の周りを公転することで、夏場は南中高度が高くなり、冬場は南中高度が低くなることによるものです。 又、地球の公転軌道はほぼ円形のため、太陽との距離で季節が変化するわけではありません。厳密にいえば夏場の方が太陽と地球との距離は最も遠ざかります。

  

太陽の南中高度角が高くなると大気層(成層圏オゾン層)を紫外線が通過する距離が短いため、紫外線が強くなります。逆に冬至の頃は太陽の南中高度が低くなるため大気層(成層圏オゾン層)を紫外線が通過する距離が長くなるため紫外線が減衰し弱くなります。又、 一説によれば冬にインフルエンザ等が流行しやすいのは湿度と紫外線が影響しているともいわれています。


 


 
紫外線はUV-AとUV-Bでは紫外線量のピークがそれぞれ異なります。UV-Aは5月が最大量となり、UV-Bは7〜8月が最大量となるため、紫外線対策は夏場だけではなく、それほど暑くない5月には既に紫外線の最大量に達しているので注意が必要です。さらにUV-Aは冬場でも夏場の半分量が降りそそいでいるため、紫外線対策は(しわ・たるみを防ぐため)季節問わず必要なのです。

 

 
気象庁数値データ参考にグラフ作成

 

時間や場所で変動する紫外線量


紫外線は10時〜14時の時間帯が一番強く、1日の60%の放射量があります(UV指数参照)。又、UV-Aに関しては特に朝方は昼間の紫外線量と大きく変わらないため注意が必要です。



気象庁数値データ参考にグラフ作成


曇りや雨では地上に到達する紫外線量は減少しますが、UV-BはUV-Aに比べて雲による減衰が大きいとはいえ、薄雲では80%が透過します。



気象庁数値データ参考にグラフ作成 


さらに、高度が高いほど紫外線量は強くなり、下のように場所によっても紫外線の反射率は大きく変動します。

 
新雪 80%  (1000m毎に+10〜12%)

 
芝生 10%

 
水面90%

 
砂浜20%

 

紫外線による日焼け


紫外線は皮膚に照射されると日焼けを起こします。照射直後にUV-Aの影響によりメラニンの酸化で起こる即時黒化で一時的に肌がくすんでやや黒くなり、30分から数時間程度で消失します。又、同時に主にUV-Bの影響によって数分で肌が赤くなり始めます(サンバーン)。数日で赤みは治まりますが、さらに数日後にメラニンが増加する結果、肌が黒くなります(サンタン)。肌を小麦色に(黒く)することは、一見すると健康的に見えるかも知れませんが、紫外線は“しみ”、“しわ”、“そばかす”、“肌のたるみ”をつくり、肌の老化を促進することになります。若いうちに日焼けすると中年以降は“しみ”だらけの顔になってしまう危険性があり注意が必要です。又、遺伝子がダメージを受けると皮膚がんになるリスクが高くなることが科学的に証明されています。

これを防ぐには紫外線を防ぐことが重要です。日焼け止め剤はもちろん、サングラス(目から入る紫外線でも皮膚が日焼けすることがわかっているため)、髪を保護し熱中症を予防するためにも帽子は必須アイテムです。

 

 

紫外線対策


紫外線は曇りの日や室内でも危険!

しわ・たるみの原因になるUV-Aは大気層(成層圏オゾン層)によって減衰が少ないため曇りの日や室内でも紫外線は肌に影響を与えます。紫外線UV-Aは窓ガラスを通過して室内に降りそそいでいます。昨今の強盗対策でご自宅の窓ガラスに防犯フィルムを施工する場合に紫外線カット機能があれば一石二鳥の安心が得られます。


 

 

自動車の窓ガラスはUV対策が必要?!

軽自動車や低価格の国産車は窓ガラスにUV対策されていない場合があるため、車内はエアコンで快適でも紫外線は降りそそいでいるため日焼けします。UV対策されていないクルマにお乗りの場合は、ディーラーや専門店にて車検対応の紫外線カットフィルムを施工してもらえば安心です。 又、紫外線だけではく近赤外線もカットできるフィルムもあり、夏場の遮熱効果がアップし燃費向上が期待できますが、近赤外線の肌への悪影響に関しては研究がまだ少ないため太陽光をどれだけ浴びると悪影響がどのように出るか等は不明確ですが今後の研究に注意が必要です。



光毒性に注意!

光毒性とは、フロクマリン(ベルガプテン)という柑橘系の成分が紫外線エネルギーを蓄積して、皮膚内部に放出され短時間で日焼けを起こすものです。特にベルガモットは強い光毒性があることで知られています。光毒性の成分が入った化粧品や石鹸を知らずに長期間使い続けると消えない程のシミができてしまう危険性があるので注意が必要です。 


 

 

光毒性のあるエッセンシャルオイル

 

● ベルガモット

● レモン(圧搾法)※

● ライム(圧搾法)※

● グレープフルーツ

● オレンジ・ビター

● アンジェリカ・ルート

 

※レモンやライムは圧搾法に限りフロクマリンが含まれており、水蒸気抽出法で製造されたエッセンシャルオイルには含まれていません。又、フロクマリンフリーの精油については光毒性の危険はありません。

 

光毒性のある石鹸や化粧品

特に東南アジアで製造された雑貨のような土産用の石鹸にベルガモットやグレープフルーツの入った商品がありますが、日本でも過去に、ベルガモットやグレープフルーツを配合した商品を無知なメーカーによって販売されていました。又、個人が趣味の延長として無許可で製造してインターネット販売されている手づくり石鹸も同様に注意が必要です。

 

 

 

レモンやグレープフルーツは朝食べると危険!

日焼けを起こすのはフロクマリン成分が入った化粧品や石鹸だけではありません。朝食にグレープフルーツを摂取してから日に当たると日焼けを起こします。摂取してから6時間程で影響がなくなるため、夜に食べる(飲む)のは大丈夫です。同様にレモン水も朝に飲んでから日に当たると日焼けを起こしやすくなるため注意が必要です。

 

 
 

サングラスをかけないと肌が日焼けする?!

紫外線が目に入ると角膜が炎症を起こすことで脳は防御反応でメラニンの生成を指令し、肌が日光に当たっていなくても日焼けすることがわかっています。紫外線対策は日焼け止め剤、帽子、日傘、サングラス(UVカット眼鏡)、フェイスマスク、手袋、長袖、長ズボン等の対策が必要です。


日光を浴びないとガンになりやすい?!

日光は日焼けするばかりではなく、一日約15分浴びると体内でビタミンDが合成され健康維持に役立ってることはよく知られていますが、科学雑誌Natureに掲載されたガンとビタミンDの血中濃度に関する研究では、ビタミンDが不足すると肝不全、腎不全、心筋梗塞、感染症、妊娠中毒、不妊症、骨粗しょう症、膠原病、ガン等が増えるということです。逆にビタミンDの血中濃度が高い場合はがんの罹患率が下がり死亡率も下がるようです。また、日本人は慢性的にビタミンD不足で世界一ガンになりやすいといわれており、まったく日光を浴びないことも不健康になるため適度に日光を浴びることも必要ということです。


肌に日焼け止め剤を塗ることが紫外線対策の基本!

紫外線対策は様々やるべきことがありますが、まずは肌に日焼け止め剤を塗ることが基本中の基本です。

日焼け止め剤を選ぶには知識が必要です。何を目安に選ぶのか?どんな成分が自分に合っているのか?どんなことに注意すればいいのか?等を知っておくべきことがあるのです。


 
 

日焼け止め剤の選び方や注意点について


紫外線を防ぐための日焼け止め剤は、SPF(Sun Protection Factor)やPA(Protection Grade of UVA)といった数値を参考に選びます。


SPFの紫外線UVB減衰率

日焼け止め剤のSPF値については消費者にとってわかりにくいといった声が聞かれますが、数値の違いによってどれぐらいの紫外線が防げるのかをイメージし難いのが原因です。日焼け止め剤のSPF別に快晴時の紫外線UV-B波がどれだけ減衰するのかを「見える化」したグラフでご覧ください。SPFとは紫外線UV-B波をどれだけ防ぐ(減衰させる)ことができるかを数値化したものです。


 



SPFの都市伝説やデマに注意!

インターネット上ではSPFの間違った情報が散見されますが、SPFは日焼けを防ぐ効果の持続時間を示す数値ではありません。20分で肌が赤くなることを基準にして計算されたものが多く見られますが、日差しの強い場所では10分で赤くなったり、人によっては5分で肌が赤くなる人もいますし、そもそも持続時間というのが都市伝説的なデマなので、たとえばSPF30×20分=600時間(10時間持続する)という考え方自体が間違いであり、日焼け止め剤を朝に塗れば一日中大丈夫などど鵜呑みにしないよう注意してください。日焼け止め剤はSPFに関係なく汗をかいていなくても数時間おきに塗り直しが必要です

 


環境省2020年3月改定版紫外線環境保健マニュアル参考 


紫外線の強さは天候や場所(山や海)による反射や標高により平地に比べ倍以上になる場所もあるため、SPFの数値が日焼け止め剤の効果の持続時間では説明がつかないことは少し考えれば間違いに気付くと思います。あくまでもSPFは紫外線UV-B波をどれだけ減衰させることができるかの目安でしかありません。

SPF=持続時間というデマの手本のようなテレビ放送
“真夏並み”の紫外線対策に欠かせない日焼け止め 「SPF」の意味は“持続時間” 選び方を調べました【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG



場所や目的に合わせた日焼け止め剤の選び方

紫外線の量や強さは季節、天候、時間帯、場所により大きく違うため目的用途に合わせて選ぶ必要があります。 炎天下および海や山ではPAやSPFの数値が低いものでは紫外線を防ぎきれません。従って、SPFおよびPAは高いほど紫外線を防ぐ能力は高くなりますが、紫外線吸収剤等の成分によっては肌に負担が掛かる場合もあるので注意が必要です。又、紫外線過敏症等の疾病に伴う紫外線に特に敏感な方は医師の指導に従ってください。

 

過剰性能は肌に負担が掛かることも

肌が弱い人は紫外線を防ぐ能力の高い製品が良いと思いがちですが、紫外線を防ぐ能力の高い製品には紫外線吸収剤がよく使われており、肌が弱い人ほど気をつけたい成分です。たとえば、近所に買い物に行くだけでSPF50等の日焼け止め剤を使用すると紫外線に特別敏感な人等以外は必要以上の過剰性能となる場合がほとんどです。「大は小を兼ねる」的な発想では必要以上に肌への負担を掛けることになり兼ねないため、肌が弱い人ほど成分に気をつけて目的用途に適切な数値の日焼け止め剤を選ぶことが重要です。但し、夏場の炎天下に紫外線の強い海沿いの道を1時間歩いて買い物に行くような場合はSPF50等は過剰性能ではありません。



日焼け止め剤の紫外線防止成分の違い

●紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は紫外線を吸収し、化学反応によって熱や赤外線などのエネルギーに変換し紫外線を防ぐケミカル系の成分です。

白浮きしない日焼け止めやSPF/PA値の高い製品によく使われており、紫外線を防ぐ性能が高い反面で人によっては肌に刺激を感じたり、赤み・発疹が出て、悪化するとアレルギー症状が出ることもあり注意が必要な成分です。米国FDAでは紫外線吸収剤の使用を禁止されてはいませんが、安全であるという結論には至っていないため、紫外線吸収剤は赤ちゃん用の日焼け止め剤には推奨されていません。又、ハワイではサンゴ礁に有害とされる成分の紫外線吸収剤を含む日焼け止め剤やケミカル系日焼け止め剤の販売・流通が禁止される法律が相次いで施行されております。

 

<代表的な紫外線吸収剤>
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル

メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・(メトキシケイヒ酸オクチル)
・(オクチノキサート)
ドロメトリゾールトリシロキサン(別名:シラトリゾール)
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(別名:アボベンゾン※)
2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパ-2-エン酸2-エチルヘキシルエステル(別名:オクトクリレン※)
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(別名:オキシベンゾン※)
テレフタリデンジカンファースルホン酸(別名:エカムスル※)

東洋経済ONLIN<外部リンク>日本人が知らない「日焼け止め」の意外な「危険性」
 

 

●紫外線散乱剤
紫外線散乱剤は紫外線を酸化チタンや酸化亜鉛といった天然の鉱物の無機化合物によって物理的に反射し散乱させるノンケミカル成分です。肌の弱い人や赤ちゃん用には紫外線吸収剤不使用の日焼け止め剤が選ばれる傾向があります。米国FDAでは酸化チタンおよび酸化亜鉛が日焼け止め剤に効果的で安全性が確認されている成分とされています
 

<酸化チタン>
食品の着色や塗料の白色顔料として用いられるなど工業用にも酸化チタンは重宝されておりますが、日焼け止め剤にも紫外線を散乱させる用途に用いられます。酸化チタンは触媒活性が高いため紫外線を散乱させる性能が高い反面、触媒活性により活性酸素を多く発生させるため化粧品に使用するにはコーティングが必須とされます。又、酸化チタンの粉塵を吸い込んだ場合に限ってアスベストと同様の発がん性が懸念されるという報告があり、スプレー式の日焼け止め剤の場合は無意識に吸い込みやすいため注意が必要ですが、日焼け止めクリームとしての使用であればその心配はないようです。但し、ナノ化された微粒子酸化チタンの場合は専門機関での実験や論文等でも残念ながら安全であるという結論には至っていません。

<酸化亜鉛>
特に紫外線UV-Aを防御する効果が高いのが特徴ですが、触媒活性は酸化チタンの1/10と低いため活性酸素のリスクも低く、そもそもコーティングの必要がありませんが、酸化チタンと混同して不安がる人がいるため日本ではコーティングする傾向がありますが、海外製の日焼け止め剤に使用される酸化亜鉛はコーティングしないものが一般的です。又、皮膚科では古くから皮膚の保護を目的とした薬として酸化亜鉛が使われており、患部を保護し炎症を和らげる作用があります。もちろんコーティングはありませんが長期的に安心して使える治療薬として重宝されており、安全性は折り紙付きです。

 

酸化チタンも酸化亜鉛も白色の粉体であるため肌が白浮きすると思われていますが、ナノ化しなくても比較的白浮きしにくいのが酸化亜鉛です。酸化チタンはナノ化して超微粒子にすると白浮きしにくいものになります。ところが、ナノ化するとより多くの活性酸素が発生することが懸念される他、安全性に関する評価や実験ではナノ粒子は二次凝集サイズが大きくなるため皮下組織には入らないだろうといわれており、海外では皮膚での実験をした結果、皮下組織ではナノ粒子は確認できなかったと結論づけられていますが、残念ながら紫外線吸収剤と同じように安全であるという結論には至っていません。



伸びの悪い日焼け止め剤でムラ焼けに!

日焼け止め剤は「ムラ焼け」しないように紫外線散乱剤を均一に分散させる必要があります。肌の上で伸びの悪い日焼け止め剤は均一に塗れずムラ焼けになることがあります。伸びの良い日焼け止め剤は隙間なく塗れるため「ムラ焼け」を防ぐことができます。又、乳液状の日焼け止め剤は分離しているものを塗ると確実にムラ焼けになるので注意が必要です。



日焼け止め剤を塗る量が重要!

日焼け止め剤は一定の条件下でSPF値やPA値が測定されております。分量としては1平方センチメートルあたりに2rを塗らなければ、十分な日焼け止め効果が得られません。適当に出して薄く伸ばすことは非常に危険な行為です。顔を塗る場合は0.8g前後が目安になるので、500円硬貨大を手に出してから顔全体に塗り広げることが重要です。腕に塗る場合は片腕に1.5g前後を目安に500円硬貨大2個分が必要です。



汗や水に強い日焼け止め剤に注意!

市販のBBクリーム・化粧下地・日焼け止め剤には汗や水を強力に撥水するフルオロ化合物の入った商品がありますが、「〜フルオロ〜」という成分はフライパンの表面のフッ素コーティングに使われて近年問題となった有機フッ素化合物のPFAS(ピーファス)の一種です。有機フッ素化合物は1940年代に米国によって開発され世界中で様々な工業品や日用品にも使われておりますが、環境中でほとんど分解されず人や動物の体内に蓄積されやすく長期間残留する毒性があることから「永遠の化学物質」と呼ばれており、ガンや心疾患等の恐れが指摘され、ほんのわずか体内に入っても健康を害することで、国際的には使用の禁止や規制が進んでいる成分のため、フライパンのコーティングにPFASは令和3年10月に規制されましたが、日焼け止めには未だに使われており日本では規制されていないのが現状です。最近では沖縄や関東の多摩川水系でも問題になっていますが、全国で河川に流れ込んだPFASが飲料水に混入する問題がおきています。「〜フルオロ〜」という成分は汗や水に強いというメリットはありますがPFASの一種なのでご使用の際はご承知おきください。

<BBクリームや日焼け止めに配合される代表的なフルオロ化合物>

パーフルオロアルキル(C4-14)エトキシジメチコン

パーフルオロへキシルエチルトリエトキシシラン

パーフルオロヘキシルエトキシジメチコン
パーフルオロオクチルトリエトキシシラン 
トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸 
トリフルオロプロピルジメチコノール

PEG-8トリフルオロプロピルジメチコンコポリマー


PFASの参考<外部リンク>

東京新聞多摩地域のPFAS血液検査、85%の人が「健康被害の恐れ」米国の指標値超える 市民団体が中間報告
 
米軍PFAS汚染水 日本が約9200万円負担 一体なぜ?(沖縄テレビ)2021/09/20 OTV沖縄テレビ

永遠の化学物質「PFAS」の血液検査 東京・多摩地域で半数がアメリカの“健康リスクの基準”超 「水道水飲んでいて大丈夫か?」住民から不安の声 |TBS NEWS DIG  TBS NEWS DIG Powered by JNN



消炎成分が配合されるデメリットとは

日焼け止め剤を塗っていてもSPFおよびPAの値が適切でない場合や適切な分量を塗れていない場合は日焼けによる炎症を起こして肌が赤くなったり、肌が弱い人の場合は日焼け止め剤の成分で肌が炎症を起こして赤くなることがありますが、抗炎症作用を有する甘草エキスやグリチルリチン酸2K等の成分が配合されていると肌の血流を滞らせることで肌の炎症を抑えたり肌を白く見せる効果があり、化粧品製造には重宝される成分です。ところがグリチルリチン酸2Kや甘草エキスを悪用すれば、刺激性の強い成分の化粧品による炎症を誤魔化すことが可能となり、肌に合わないアレルギー成分に気づくことができず、肌にやさしい化粧品であるかのような偽装にも利用できるため、消費者は喜んでばかりはいられません。過去にはお茶石鹸に保湿目的に配合された小麦成分で重篤な小麦アレルギーを発症した事件がありましたが、甘草由来のグリチルリチン酸2Kの作用によって小麦のアレルギー症状が抑えられてしまい、早い段階では症状に気づくことができず、相当重篤なアレルギー症状になって初めて自覚症状が出るといった問題がありました。困ったことに、甘草エキスやグリチルリチン酸2Kは敏感肌用の化粧品によく配合されているので、アレルギー体質の方は特に気をつける必要があります。

<代表的な消炎成分>
グリチルリチン酸2K
甘草エキス